「みずから」大橋弘写真展（吉祥寺ヒトト閉店記念・2016/1/7-31）
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「俺にとっては発酵してる瓷の中身も、職人もキャベツも苔も同じ感覚なんだよね、撮ってる時は。」というニュアンスのことが、大橋さんとの会話の中に何度か出てきたことがある。

「壺中の天」「風がつくるもの」の写真、苔、野鍛冶、キャベツ。
作品を拝見する度に見入ってしまう。魅入られてしまう。

個人的な作品として撮られた写真と、商業誌の取材写真として撮られた写真との区別なくそこに共通する魅力。写真の力。

大橋さんのオリジナルプリントを初めて拝見したのは「壺中の天」だけど、ずっと、大橋さんの「苔」が好きで、ヒトトで苔の写真展やろうなあ！という大橋さんとの話に、どう展示しようか時々妄想していた。

今の環境に移ることを決めたのは自分だから、後悔は無いけれど、数少ない心残りは、ヒトトのビルでの大橋さんの「苔」の写真展に関われなかったこと（笑）。
ビルの解体に伴いヒトトが1月31日で閉店する記念として、写真展の開催。嬉しいです。

錆びついて窓も開かず、雨漏り、床のカーペットも擦り切れたあのビルでの大橋さんの「苔」。

必見です。