種市大学(長崎雲仙 2016/1/30-31)


毎回、「種市大学」は終わった後にモヤモヤが残ります。

有機農法などを実践している個人農家さんの中でも、さらに少数派の「種採り」農家の方々。
毎年、野菜を育てて、一部花を咲かせて「種」を採り、翌年以降その種を蒔いて野菜を育てる。
多くの種は、その土地々々で昔から育てられてきた在来品種。

そんな農家の方々や野菜の多様性を少しでも知ってほしいとwarmerwarmerオーガニックベースが2013年から開催し、今回で5回目を迎えた「種市」から分化した「種市大学」。

都市での「マーケット&フード」「トークイベント」を中心とした【種市】に対して、「講演」や「ディスカッション」を中心とした【種市大学】。
ハレとケがある様に、祭りと日常がある様に、回を重ねていった結果、内容や目的から分化していったのは、スタッフとして関わっていた私としては自然な成り行きに感じられました。

今回の種市大学は、長崎雲仙での開催。
日本屈指の種採り農家である、岩崎政利さんの畑がある、雲仙です。

いつもなら種市開催前後は、スタッフとして眠れない日々が続くはずの私ですが、今回は雲仙スタッフのお陰様で、完全にオブザーバーとしての参加をさせてもらいました。



【種市大学 日程】
一日目
講演+パネルディスカッション
岩崎政利 × 山根成人(ひょうごの在来種保存会代表)× 江頭宏昌(山形大学農学部教授)
対談
根本きこ × 奥津典子
若手種採り農家による公開討論
ディナー・交流会

二日目
岩崎政利さんの畑見学
参加者全員ディスカッションとシェアリング
ランチブッフェ
参加者交流会
http://organic-base.com/topic/tane/program/daigaku.htm



東京吉祥寺での種市に参加できなかったこともあり、農家の方々や参加者の中で久しぶりにお会いする顔も多く、同窓会の様な気持ちでスタートした種市大学ですが、講演やディスカッションを通してインプットが増えれば増えるほど、楽しいという気持ちと平行して、どんどんとモヤモヤした整理のつかない気持ちが溜まっていきます。

それは、自分の現状であったり、種取り農家をとりまく環境であったり、自家採種の種の状況であったりと、様々なモヤモヤが溜まっていきます。
これは、急いで結論は出せないし、言葉にも出来ないものなので、少しずつ解きほぐして、自分のこれからに落とし込んでいくつもりです。

そんなチリチリした私の頭をときほぐしてくれたのは、会場である「雲仙観光ホテル」山本料理長のディナーコース&ランチブッフェ、そして温泉。ホテルの部屋などの施設やスタッフの方々も本当に素晴らしかったです。お世話になりました。
(当日開催後、途中離脱の方がいらっしゃった為、当初予定に入っていなかった私もホテルでの食事と宿泊をすることができました。)


大手シアトル系コーヒーショップの雑踏の中で独りになりたい時もある。
個人経営のカフェの静けさの中で、ゆっくりと独りになりたい時もある。
どちらも選択できることが、大切だと思っています。

規格に合ったそろった形で、収量の読める野菜が必要な場面もある。
その土地でずっと食べられてきた昔ながらの野菜が食べたい時もある。
どちらも選択できる環境を、維持したいだけです。このままでは本当に選択肢が無くなってしまう。

だからこそ。「種が大切だって言い続けようぜ!」by warmerwarmer


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